今回は、バイナリーオプションは「やめとけ」と言われる理由が気になっている方へ、公的な情報をもとに注意点をお伝えします。
「二択を当てるだけなら、自分にもできそう」と思いますよね。
結論は、仕組みや取引相手を確かめず、簡単に稼げると思って始めることはおすすめしません。
この記事では、利益の計算例、SNSやツールの勧誘、入金前の確認、出金トラブル時に残す記録を取り上げます。
バイナリーオプションが「やめとけ」と言われる理由
バイナリーオプションで注意したいのは、予想が外れたときの損失と、取引を重ねて支払う金額です。
1回が少額でも、何度も購入すれば家計への負担は増えてしまうもの。
金融庁の注意喚起では、相場の予測の難しさと、短期間に繰り返す取引による損失が説明されています。

少額なら大きく損しないと思っていませんか?
金融庁の説明する購入型の取引では、予想が外れると購入のために払ったお金が失われます。
たとえば1回600円を使い、すべて外れると、10回で6,000円、50回で3万円の損失という計算。
上の計算は購入額が毎回同じ場合の例ですが、回数を増やすほど使う総額も大きくなります。
1回の金額が小さいことと、使ったお金が少ないことは別なんですよね。
「次は取り戻せるはず」と購入額まで増やすと、外したときに失う金額も増えるため注意してください。
生活費や子どものための貯金を、損失の穴埋めに回すのはおすすめしません。
二択でも相場を当て続けるのは難しい
画面の操作が分かりやすくても、将来の価格を正しく予測できるとは限りません。
金融庁は、知識のある人にとっても、特定の時点の価格を高い精度で当てるのは難しいとしています。
「上か下かだけならできそう」と感じるときほど、操作と予測を混同していないか立ち止まりたいところ。
国内の通貨を対象とする取引でも、金融先物取引業協会のルールには知識や投資経験の確認が盛り込まれています。
初心者向けの画面があることは、初心者が利益を得やすいという証明にはならないのです。
「やめとけ」という意見に反発して始める必要も、稼げるという投稿だけで決める必要もないはず。
まずは、当たったときに戻る金額と、自分の利益がどう違うかを押さえてください。
バイナリーオプションの仕組みと利益が出る条件
利益を考えるときは、受け取る金額から購入額を引くことが大切です。
払戻額が大きく見えても、購入に使った分まで全部もうけになるわけではありません。
金融庁の「バイナリーオプションとは」には、条件を満たした場合の払戻しと、外れた場合の損失が示されています。

払戻額と利益の違いは?
バイナリーオプションは、決められた時点の価格などが、設定された条件に合うかどうかを予測する取引です。
たとえば、判定時刻の為替の価格が、指定の水準より高いか低いかを選ぶ仕組み。
条件を満たしたときの払戻額は「ペイアウト」と呼ばれます。
説明用に、600円で購入し、当たると1,000円が戻る場合を考えましょう。
1,000円の中には最初に使った600円も含まれるため、増えたお金は400円です。
外れると払戻しは0円で、失うのは600円。
600円と1,000円は、購入額と払戻額の違いを示すために仮定した数字です。
半分当たればお金は増えるのでしょうか?
同じ600円で10回購入し、毎回の払戻額を1,000円と仮定すると、5回当たっても収支はマイナスです。
途中の売却や手数料、税金などは考慮せず、条件が一定の場合だけを計算しています。
| 10回の結果 | 購入総額/払戻総額 | 差額 |
|---|---|---|
| 5回的中・5回外れ | 6,000円/5,000円 | −1,000円 |
| 6回的中・4回外れ | 6,000円/6,000円 | 0円 |
| 7回的中・3回外れ | 6,000円/7,000円 | +1,000円 |
5回当たった場合の計算は、5,000円−6,000円=1,000円の損失。
この条件なら、6回当たってようやく購入総額と払戻総額が同じになります。
二択というだけで、実際の的中率を50%と決めることもできません。
選ぶ条件や購入時の価格で損益は変わるため、上の表を実際の取引全体に当てはめないでください。
広告で見せられた利益にも、購入額や負けた取引が含まれているかという疑問が残ります。
勝った画面だけを見せられても、トータルで利益が出たとは判断できないのです。
「簡単に稼げる」と勧められたときは、商品の仕組みと勧誘の言葉を両方確かめたいですね。
バイナリーオプションの勧誘で注意したい3つの例
利益を約束する勧誘や、高額ツールの購入を急がせる話には乗らないでください。
詐欺的な勧誘の問題は、金融商品としての損失とは別に考えたいところです。
金融庁は、高額な分析ツールの購入後、海外の無登録業者との取引に誘導されたトラブルを紹介しています。

SNSで「確実に儲かる」と勧められる
金融庁の注意喚起にも出てくるのが、「絶対勝てる」「確実に儲かる」という言葉です。
相場を正確に当てるのが難しい取引なのに、利益を言い切る根拠はどこにあるのでしょうか?
友人からの紹介でも、親しくなったSNSの相手でも、お金を預ける先の確認は欠かせません。
親切に教えてくれたことと、取引相手が信用できることは別だからです。
送られた成功談や残高の画像だけを、入金する理由にしないでください。
勧誘する人の説明に納得しても、契約する会社や出金条件が不明なら、そこで止める判断をおすすめします。
高額な分析ツールと無登録業者への誘導
金融庁が挙げているのは、投資を分析するツールの入ったUSBメモリなどの高額な情報商材です。
教材やツールを買った代金は、取引で失うお金とは別の支出。
購入後に取引でも損をすれば、教材代と取引の損失の両方を負担することになります。
ツールを買っても、購入費を取引の利益で回収できる保証はありません。
勝率の数字を見せられたときも、対象期間、取引回数、購入額、負けた分まで含む収支が分からなければ比較はできません。
ツール代を先に借りて払うような話なら、取引で負けても借りたお金の返済は残ります。
払える額を超えて購入する前に、その話をいったん断って考えてください。
ボーナスが付くのに出金条件が厳しい
入金時の特典にも、取引を一定額以上しないと出金できない条件が付く場合があります。
国民生活センターが2019年10月24日に公表した相談事例には、10万円の入金と同額のボーナスが登場します。
同事例で後から問題になったのは、ボーナス込みの入金額の3倍以上を取引しないと出金できない規約でした。
2019年の個別事例は、すべての業者の現在の規約を示すものではありません。
掲載された原文では、ボーナスを含む入金額に対する取引条件と、出金できない経緯を確認できます。

| 勧誘で気になる言葉 | 入金・購入前に見る点 |
|---|---|
| 確実に利益が出る | 損失の説明と利益の根拠 |
| 高額なツールの購入 | 代金と取引損失の合計 |
| 入金するとボーナス | 出金までに必要な取引額 |
たとえ口座残高が増えて表示されても、自由に引き出せるお金が増えたとは限らないということ。
自分の入金分にも条件がかかるのか、特典を断れるのかを規約で確かめたいところです。
「出金できるように、もう少し取引しよう」と進める前に、取引相手の登録も確認してください。
バイナリーオプションを始める前に確認すること
確認の順番は、日本での業者登録、契約する会社、出金条件、損失の説明です。
広告の見やすさや、日本語のサポートがあることだけでは決められません。
金融庁は、日本に住む人へ取引を提供するには、日本での金融商品取引業の登録が必要だと説明しています。

海外のライセンスがあれば大丈夫でしょうか?
金融庁の説明では、海外でライセンスを持つ業者であっても、日本での登録が必要です。
広告の「海外で認可」という文言だけを、そのまま日本向けの登録の代わりにはできません。
金融庁の金融事業者検索では、会社名や登録番号などから登録情報を探せます。
サービスの呼び名しか知らなければ、契約相手の正式な会社名から確認するのが先。
金融庁の金融事業者検索で、広告に書かれた会社名と登録内容を照合してください。
検索に出ないときは、情報の更新時点による違いもあるため、その場で登録済みと決めず、金融庁などに確認するまで入金を止めることをおすすめします。
警告を受けた業者の一覧に名前がないだけでも、登録の証明にはなりません。
| 確認すること | 確認先 |
|---|---|
| 日本での登録 | 金融庁の金融事業者検索 |
| 会社名・連絡先 | 契約書・登録情報 |
| 出金・特典の条件 | 利用規約・出金規定 |
| 損失と必要な知識 | 取引説明書・協会ルール |
実在する登録業者の名前を使った偽の勧誘も、検索画面の注意事項に挙がっています。
登録番号が書かれているだけで終わらせず、会社名や連絡先まで合うかを確かめてください。
国内の登録業者なら安全?
業者の登録と、あなたの取引が利益になるかどうかは、それぞれ別の確認事項です。
金融庁が登録業者との取引にも求めているのは、信用力や取引の仕組みを踏まえた慎重な判断。
国内の登録業者との取引にも損失のリスクは残ります。
金融先物取引業協会の取扱ルールでは、個人向け通貨関連店頭取引の期間を2時間以上としています。
ただし、期間の途中で購入する場合などは、判定まで2時間未満となる取引も可能です。
2時間以上という定めは、購入者全員の待ち時間ではなく、商品の取引期間についての説明。
協会のルールは、初心者が利益を得られるという約束でも、どんな業者にも共通する出金規約でもありません。
入金前に確認しても、すでに出金を断られている場合は、追加の取引で解決しようとせず、規約とこれまでの記録を確認してください。
バイナリーオプションで出金できないときに確認すること
出金を断られても、焦って追加の入金や取引をしないでください。
国民生活センターの2019年の注意喚起では、海外の無登録業者との出金トラブルや、簡単に儲かるかのような勧誘が問題点として挙げられています。

出金を断られたら何を残す?
広告、メッセージ、契約条件、入出金履歴を手元に残すことが大切です。
「出金したいのに条件を追加された」「業者や勧誘者から返事が来ない」ときも、これまでのやり取りを消さずに保存してください。
画面を保存するときは、会社名や日付、金額、出金を求めた内容が分かる箇所を残しましょう。
申し込み時に見た出金条件と、その後に伝えられた条件を分けて記録すると、食い違いを確認しやすくなります。
相手に問い合わせた日時と返答をメモしておくと、同じ経緯を何度も思い出す負担も減らせるはず。
追加で取引すれば出金できる?
「条件を満たすためにもっと取引してほしい」と言われても、追加の取引で出金や返金が保証されるわけではありません。
先ほどのボーナスの事例では、出金を希望した人が規約を確認し、取引額の条件と海外の無登録業者であることに気づいています。
詳しい経緯は、国民生活センターが公表した2019年の相談事例で確認できます。
ボーナスの相談例は過去の個別事例で、すべての業者が同じ条件を設けているという意味ではありません。
ただ、取り戻したい気持ちのまま、次の支払いを決めるのは避けたいところ。
規約のどの条項を理由に出金を断られているか、業者の説明と申し込み時の条件を照らし合わせてください。
私のLINEでは申し込む前の迷いについて相談に乗りますが、返金手続きの代行は行いません。
今の支払いと条件が分からないうちは、追加でお金を出す判断を急がないでください。
バイナリーオプションの危険性と勧誘の注意点まとめ
バイナリーオプションは、簡単に稼げるという説明だけで始めることをおすすめしません。
金融庁の注意喚起は、予測の難しさに加えて、利益を言い切る勧誘も問題として挙げています。

商品名だけで全部を詐欺と決めるのではなく、お金を失う条件と取引相手を確かめることが大切です。

コメント