競合他社との差別化のヒント『トレードオフ』
多くの経営者の方は、自社が競合他社よりも優位に立つため、なんとかして差別化を図ろうという考えをお持ちであるかと思います。
以前、差別化のヒントとしてファイブ・ウェイ・ポジショニングについてご紹介しましたが、今回はトレードオフについてご紹介いたします。
トレードオフとは、両立できない関係性を示す言葉です。
言い換えると、何かを得る一方で、その分何かが犠牲になるという状態です。
受験を例にするとイメージしやすいかもしれません。
受験生は、「志望校に合格」という結果を得るため、多くの時間を受験勉強に捧げ、友達と遊ぶ・旅行する・ゲームをするなど、あらゆる娯楽を我慢します。
また、体重を減らすために間食をなくすというダイエットもトレードオフといえます。
受験やダイエットのように、トレードオフは日常生活の中でも案外登場するものですが、ビジネスでもトレードオフの考え方を応用することができます。
全国チェーンのうどん店 丸亀製麵も、トレードオフで差別化を図っている企業の一つといえます。
丸亀製麵のトレードオフポイント▶ 店舗で粉からうどんを作る
丸亀製麵は創業から全てのお店で粉からうどんを作り、お客様に提供しているそうです。
以前の丸亀製麵はトッピングで競合他社と勝負していましたが、粉からうどんを作っているところに着目してブランディングしています。
全国規模のチェーン店では、効率を上げるために工場で機械製造した麺を提供する所も多いなか、効率を犠牲にして時間と人件費をかけ、打ちたて&作りたての新鮮な美味しいうどんを提供していることは丸亀製麵の大きな強みであり大きな差別化になっています!
経営にはこの他にも様々な戦略があります。
今回ご紹介したトレードオフの戦略が他社との差別化で迷われている方のご参考になれば幸いです。